京都の近郊に工房を構える「染司(そめのつかさ)よしおか」。今回は、国内外で多くの人々を魅了する“染め”を生み出す同工房についてご紹介したい。
同工房の敷地内には、染めの工程に合わせた設備とともに、数多くの木々が植えられている。水の流れる音、木々の重なる音が何とも言えず美しい。すがすがしい空間に一歩足を踏み入れたときに感じられる、無意識に背筋が伸び、不思議と心を落ち着かせる感覚は、何度訪れても変わらず、そこが彼らにとって一種の聖域であることを暗示させる。
染めにかける想い
「染司よしおか」の名は、伝統技術の世界でも高名であるとともに、どの品も手に取ってみれば言葉を介さずともその気品と洗練さを体感することができる名品ぞろいだ。
単なる美しい色であれば、世の中に数多く存在する。
しかし、同工房の作り出す色が、その中でも取り分けて多くの人の心をつかみ続けるのは、その豊かな色彩が、われわれに自然そのものの奥深さを感じさせてくれるからではないだろうか。