「中国」名指し避ける
「危険な行動が、地域の安定と海上安全保障を脅かしている」-。南シナ海問題で反中国感情が高まるベトナムのグエン・タン・ズン首相(64)は、首脳会議の中でこう述べ、ASEANとして一致団結した対応を中国にとるよう求めた。
ただ、インドネシアのマルティ・ナタレガワ外相(51)は、10日に開かれた外相会議が「ほとんどは南シナ海問題に費やされた」と振り返り、加盟国間で立場の異なる中国への対応ですり合わせが難航したことを示唆した。
ASEANは、中国と2002年に合意した「行動宣言」に基づき、南シナ海の領有権問題を平和的に解決しようと模索してきた。だが、中国は「対話」に応じるとしながら着々と南シナ海の実効支配を進め、石油の掘削にも着手した。
「巨額の軍事費で圧倒的な海洋軍事大国を目指す中国は、時間稼ぎしか考えていない」(外交筋)との見方が、ASEAN内にも強まっている。