米大リーグは5月14日、各地で行われ、ヤンキースの田中将大(まさひろ、25)はニューヨークでのメッツとの交流戦に先発し、メジャー初完投、初完封で無傷の6勝目を挙げた。4安打無四球で8三振を奪った。打撃でも初安打をマークした。イチローは出場せず、試合は4-0だった。
大リーグ1年目に開幕から6連勝した日本投手は2002年の石井(ドジャース)以来。完封は昨年(2013年)4月の黒田(ヤンキース)以来で7人目。日米を合わせたレギュラーシーズンの連勝は「34」となった。
27個目のアウトを見届けてもほとんど表情は崩さず、日本のときのような派手なガッツポーズもない。チームメートとハイタッチを交わすとようやく、笑みを浮かべた田中は「全体的には一番良かった」。開幕から自分の投球に納得してこなかったが少しだけ満足感を漂わせた。
同じニューヨークが拠点のメッツとの「サブウエーシリーズ」。敵地シティ・フィールドの広さを生かし、序盤は打たせて取った。速球の制球が抜群で、コーナーを突く。これまでは多くなかったカットボールとチェンジアップを投げた。
中軸を迎えた七回はギアを上げ、さまざまな球種を織り交ぜて3者三振。114球で試合を締め、チームの連敗を4で止めた。ジラルディ監督は「ここまでのチームで最も価値のある働き」と絶賛。エースのサバシアが故障で離脱し、勝ち頭の新人右腕には先発の軸として期待がかかる。「これからも結果を残し、そう言ってもらえるように頑張る」と自覚をにじませた。
ロイヤルズの青木はロッキーズ戦に「1番・右翼」で3打数無安打。チームは3-2で勝った。(共同/SANKEI EXPRESS)