米大リーグ初登板で初勝利を飾ったヤンキースに加入した田中将大(まさひろ)投手(25)は、期待に違わぬ実力を全米に見せつけた。敵味方の両チームの選手らに強烈な印象を与え、米メディアは粘り強さを高く評価した。
強打を誇る対戦相手のトロント・ブルージェイズの中軸3人は計4三振を喫した。3番のバティスタは2三振を奪われ、「すごい仕事ぶりだ。コントロールが良くてスピードもある。若いカウントからスプリットを使うのには戸惑った」と、配球にも驚いた。無安打の5番打者リンドは「速球、スライダー、スプリット、すべてがハイレベル。速い球に合わせようとしたが、うまくいかなかった」と脱帽するしかなかった。
中盤にリズムをつかんだポイントについて、ヤンキースの捕手マキャンは「真っすぐを思ったところに投げられるようになった」と解説。バッテリーとして息が合ったようで「素晴らしい投手。これから5、6年は付き合っていく」と、今後が楽しみな様子だった。
チームの先輩の黒田は自身の経験と重ね「自分の中で修正して切り替えていくことは、この世界で生きていく上で一番大切」と目を見張った。