サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会開幕まであと5月25日となった(5月)18日、開幕戦が行われる予定ながら、いまだに完成していないサンパウロのサンパウロ・アリーナ(通称イタケロン)で、テストマッチ(リハーサル)を兼ねた初の公式戦が行われた。工事業者と大会組織委員会はすでに屋根と備えつけ道路の完成は諦め、工事再開は大会終了後に行うとしているが、この日は試合途中から大雨となり、図らずも観客はずぶ濡れになりながら、大会運営の心もとなさを痛感させられた。通信事情やセキュリティーの問題も指摘されており、「最後の1分まで多くの問題を抱えたまま」(大会関係者)開幕を迎えるのは必至だ。
サンパウロ・アリーナでは6月12日のブラジル対クロアチアのW杯開幕戦を含め、大会期間中(7月13日まで)に全6試合が行われることになっている。(5月)18日はアリーナを大会後にホーム競技場として使用するコリンチャンスがフィゲイレンセを迎え、ブラジル全国選手権の試合が行われた。収容人員は6万8000人だが、この日は4万枚のチケットが売りに出され、約3万6000人が観戦に訪れた。