「幸福は人々の権利」
一方、昨年(2013年)8月に就任したロウハニ大統領は(5月)21日、自身のツイッターに「幸福は人々の権利である。喜びが引き起こす行いについて、厳し過ぎることがあってはならない」と投稿した。この文言は昨年(2013年)6月29日、ロウハニ氏がイラン大統領選で保守強硬派を破り、勝利宣言したときの投稿内容を再び投稿したもの。イスラム社会の原則を守りながらも、表現の自由を重視し、開かれた社会を目指していく自らの政治姿勢に照らし、ロウハニ氏は今回の逮捕を相当不快に感じたようだ。
イランでは、欧米の文化やライフスタイルを好む若者が増える一方、保守派を中心に反発も強く、ネットの使用が制限されるなど、表現や言論の自由はかなり制限されている。宗教や文化などの価値観をめぐる相互不信は、核開発問題で欧米とイランの対立が続く底流でもあるだけに、「ハッピー」を表現する自由の姿はイラン社会の行方を暗示することにもなりそうだ。(SANKEI EXPRESS)