4月の爆発事件では、容疑者の妻や弟など家族がみな拘束された。しかし、そのわずか3週間後、同じウルムチで再び爆弾テロ事件が発生。高圧的な手段が暴力を防げないことが証明された形だ。
毎月のように発生する事件について、中国当局は「国外組織と結託した分裂勢力によるテロ」と説明している。しかし、ウイグル独立の動きは数十年前から存在しており、習政権が発足するまで、これほど頻繁に事件は起きなかった。政治的な理由よりも、現政権の少数民族と宗教政策が事件を誘発している可能性が大きいとみられる。
ウイグル族を支援する北京の人権活動家によれば、習政権による取り締まり強化で、漢族と良好な関係を保ってきたウイグル族が多く拘束された。当局の間にパイプ役がいなくなり、ウイグル族の間で当局への不信感と不満が高まったことが背景にあるという。
例えば今年1月に当局に拘束された中央民族大学の学者、イリハム・トフティ氏はウイグルの独立を主張しない穏健派で、胡錦濤時代までは政権に対し、少数民族政策で助言したこともあったという。しかし、ウイグル族への同情的な言動で習政権の逆鱗に触れ、国家分裂容疑で拘束された。