主要生命保険の2014年3月期決算=2014年5月26日現在、※単位は億円。カッコ内は前期比増減率%。▲はマイナス。住友、T&D、富国はグループ生保合算。第一、プルデンシャルは保険料収入が連結、基礎利益が生保合算【拡大】
26日朝の東京駅前には、宣伝ティッシュを配る明治安田生命保険の根岸秋男社長(55)の姿があった。明治安田生命保険はこの日、主力の総合保障商品を14年ぶりに刷新して発売した。保障内容を自由に選択・変更でき、単品の医療保険の場合、保険料が従来比3~4割安い社長肝煎りの商品。これを武器に、医療・介護分野の新規契約を3年で3割増やす方針だ。
生保業界では少子高齢化で保有契約高の減少が続く。ただ医療・介護保険の販売は伸びており、新商品投入が相次いでいる。
日本生命保険は死亡や医療などを組み合わせる型の主力商品で「選択できる保険を現在の11種類からさらに充実させる」(児島一裕取締役)。第一生命は昨年(2013年)12月に解約返戻金をなくして保険料を半額にした介護保険を投入。住友生命保険も子会社が昨年(2013年)10月に発売した保険代理店向けの終身医療保険の販売を伸ばしている。
今後は各社の契約者の囲い込み競争が激しさを増す見通しで、その行方が業績の明暗を分けそうだ。(万福博之/SANKEI EXPRESS)