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北の拉致譲歩、見返りに「核」狙う (2/3ページ)

2014.6.9 15:50

  • 金正恩(キム・ジョンウン)氏と張成沢(チャン・ソンテク)氏の関係=2013年12月13日、※敬称略。写真は聯合ニュースなど
  • 北朝鮮・首都平壌市
  • 作家、元外務省主任分析官、佐藤優(まさる)氏(共同)

 金正恩第1書記が張氏を粛清した背景には、中国の影響が核問題に波及することを除去するという要因があったと筆者は見ている。

 第2は、米国のイランに対する姿勢が軟化していることだ。米国は2年前まで、イランが現在行っている20%のウラン濃縮の線を踏み越えて、原爆作成に可能な90%のウラン濃縮に進むならば、それを力でたたき潰すという姿勢を示していた。

 しかし、昨年(2013年)、自国民に対して毒ガスを使用したシリアのアサド政権に対して、米国のオバマ大統領は、力による制裁を一旦、公言したにもかかわらず、ロシアの外交攻勢を受けて断念せざるを得なくなった。その結果、アサド体制が維持されることになった。この出来事で中東における米国の影響力低下が可視化された。

 イランは、この機会にウラン濃縮を5%まで低下させる代わりに、「平和利用」の核開発の承認を米国から事実上取りつけることに成功した。

 狙いは日米分断図る

 こうした状況を踏まえ、北朝鮮は、拉致問題を含む「日本人問題」を解決すれば、日本の対北朝鮮外交が抜本的に変化するとみている。安倍政権は、拉致問題と比較して核廃絶については、それほど強く要求してこないので、北朝鮮は核兵器と弾道ミサイルの不拡散にコミットすれば、核保有は黙認されることになると計算している。

核保有を認めさせるという戦略

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