国務省ナンバー2のウィリアム・ジョセフ・バーンズ副長官(58)は6月16日、イラン核協議のためジュネーブに滞在。協議にはイランのモハマド・ジャバド・ザリフ外相(54)が出席しており、ロイター通信によると、オバマ大統領が協議を命じた場合に備えてバーンズ氏が派遣されたという。
2011年の米軍のイラク撤退後、米国は過激派組織の動きなど地上の動向に関する情報が得にくくなっており、協議ではイラクのマリキ政権と関係が深いイランに情報提供を求めた可能性がある。イランに対し、シーア派主導のマリキ政権に宗派的な事情から肩入れすることのないよう自制を促す狙いもあった。
ただ、米政府はイランとの接触は認めたが、バーンズ、ザリフ両氏によるものかは明らかにしていない。ケリー国務長官がイランとの軍事協力を「排除しない」と述べたことも、米政府はただちに否定した。
「イランがイラク情勢でパートナーになりうると信じるなら愚の骨頂だ」(共和党のマケイン上院議員)といった米議会の批判に配慮したとみられる。(ワシントン 加納宏幸/SANKEI EXPRESS)