ロシアによるクリミア併合などで、オバマ氏の外交姿勢は不人気だ。ウォールストリート・ジャーナルの最新世論調査で外交政策の支持率は37%と過去最低となり、3年前に比べ20ポイント低下した。
公約のイラク戦争終結をようやく実現したオバマ氏には、再攻撃に踏み切れば見通しの誤りを認めた印象を与え、業績が負の遺産に変わるという懸念があるとみられる。
宗派対立再燃で急拡大
イラクのマリキ首相は国民向け演説で「事態の悪化は食い止められる」と繰り返しているが、イラク軍の作戦は目立った成果がない。北部で支配地域を広げた「イスラム国」は首都バグダッドの北方約50キロに迫り、軍と攻防を繰り広げている。