このため、再開催を求める声が高まり、今年も6月の週末に3泊4日のキャンプが3回行われた。参加者は各回とも約300人で、定員の関係で希望したにもかかわらず参加できなかった人が多数出たため、9月からも毎月1回、サンフランシスコの公園で実施することになった。
参加者は森林地帯のキャンプ村に入る前に、主催者にスマホ、パソコン、タブレットなどのデジタル機器を預け、キャンプ中はこれらを使用することが一切禁止される。さらに禁酒禁煙で、仕事や年齢に関する話をすることも禁じられ、名前もキャンプ中だけの仮の名前を使って生活する。時計も使えず、参加者たちはひたすら、たわいもない会話を交わしたり、歌ったり踊ったりしながら過ごす。ネットから離れ、大自然の中でリアルな目の前のことだけに集中する時間を過ごすうちに以前の自分を取り戻していくという趣向だ。
リアルな出会いに感動
ロイター通信などによると、キャンプを主催するNPO(民間非営利団体)の責任者、レビ・フェリックスさんは「参加者は皆、『つながり疲れ』した正真正銘のオンライン人間ばかり。キャンプを経て、自分なりの新たな気づき、発見に出合い、改めて生活を見直すきっかけをつかんで帰っていく」と話す。