内部告発サイト「ウィキリークス」代表のジュリアン・アサーンジ容疑者(ロイター)【拡大】
この中で、情報収集の手法に懸念を表明していたとも発言。これを受けNSAは翌(5月)29日、元職員が在勤中に出した「唯一の電子メール」だとして、その内容を公表した。メールは情報活動とは関係なく、研修について問い合わせるものだったとし、元職員の発言に反論した形だ。NSAは声明で「内部告発するのなら方法はあったはずだ」と強調した。
秘密のベールに包まれているNSAが、内部情報を公表するのは異例だ。ロシア国内にいる元職員が機密情報を渡しているという懸念から、神経をとがらせている様子がうかがえる。
米政府は元職員を「臆病者だ」(ケリー国務長官)などと非難し、帰国を求めている。米紙ワシントン・ポストによると、8月で1年間の元職員の亡命期間が切れるのに伴い、米司法省はロシア側に引き渡しを求めているが膠着(こうちゃく)状態にあるという。
元職員はこれまで、ロシア政府の情報活動との関わりを否定しているが、米側は額面通りには受け取っていない。ポスト紙は、ロシア側で元職員の代理人を務めるクチェレナ弁護士はプーチン大統領と関係が深く、諜報機関の連邦保安局(FSB)の顧問を務めていると報じた。