【対話の達人】
相手に意思を伝えるには「言葉」が手っ取り早いと思いがちですが、伝達効果は外見やしぐさ、表情といった非言語コミュニケーションに比べかなり低いことが分かっています。例えば病院に行ったとき、担当医が白衣を着た初老の男性で目を見てゆっくり話すのと、ジーパンに革ジャン、鼻ピアスでよそ見をしながら話すのでは、あなたのその医師に対する信頼度は大きく変わります。非言語コミュニケーションは伝達効果が高いので使い方を間違えると、知らないうちに意図しないことが伝わってしまいます。
先日、国際結婚の披露宴に招かれ、こんなことがありました。新婦の父(日本人)が各テーブルを回り、新郎の両親(英国人)のテーブルにやってきました。英語を話せなかったこともあり、日本の一般的な習慣にのっとり新郎の両親のワイングラスを見るやいなやワインを注ごうとしました。新郎のご両親は英語でやんわり断りましたが、言葉が分からず、さらに注ごうとして、押し問答になり険悪な雰囲気になってしまったのです。欧米では相手のグラスに継ぎ足す習慣はなく、この行為はむしろ迷惑な行為です。