ピーター氏は現在、世界中の冒険家たちを南極やヒマラヤへと連れて行く旅行業の仕事に従事している。「間違いなく父の影響を受けているね。学校が休みの日はいろいろな場所へと繰り出す冒険一家だった。父は家族と一緒に過ごす時間を大切にしたが、オフィスにこもって色々な遠征の計画を練っていることも多かったなあ」と懐かしそう。
エドモンドは幼いピーター氏に対し、エベレストについて「『過酷な場所』だから、登山者として自分の下す判断の重みがとても大きい」と何度も警鐘を鳴らし、「エベレストを征服したぞ」「頂上に旗を立てたぞ」といった浮かれた語り口は一切なかった。エベレストを征服するには、「天候その他の与えられた厳しい条件の中で、どうやりくりして頂上を目指すかが大事であるか、また、いかに人間がもろい存在であるか」を頭に入れたうえで、「自然と共存する方法を身につけることが必要だ」と教えてもらったそうだ。