仮にISISがイラクの油田地帯を実効支配下に置くことができれば、石油の密売で潤沢な資金を得ることができる。このような状況を避けるために、米軍がイラク領内を空爆することは十分にあり得る。さらに米国とイランの提携が実現しない場合には、米国は国連の集団安全保障の枠組み、あるいは国連を迂回(うかい)し同盟関係にある諸国と多国籍軍を編成して、イラクで地上戦を展開することになるかもしれない。
安倍政権は、憲法解釈の変更によって集団的自衛権の行使容認に踏み込もうとしている。そうなると自衛隊がイラクに派遣させる可能性が出てくる。この点についてもきちんとしたシミュレーションをすべきだ。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優(まさる)/SANKEI EXPRESS)