しかし、糖尿病は世界的に患者が激増し、人類にとって21世紀の新たな課題として浮上している。国際糖尿病連合(IDF)の最新の調査によれば、世界の患者数は2013年で3億8200万人、有効な対策が打たれなければ、30年までに5億9200万に増加すると予測している。
糖尿病は先進国だけの問題だと思われていたが、著しい経済成長に伴ってインドや中国、ブラジルなどの新興国、石油資源で潤ったアラブ諸国にもアッという間に蔓延(まんえん)してしまった。
貧困を脱し、豊かになった途端に砂糖の消費量が激増して、生活習慣病が国家の新たな課題になってしまう。そうした途上国も少なくない。そうした現実を直視し、各国がいかに医療体制や保健予防体制を充実していくのかが重要になる。
15年は国連が貧困や飢餓撲滅に向けて一定の数値目標を掲げた「2000年ミレニアム宣言」の目標達成年にあたるが、「ポスト2015」では、逆に飽食による糖尿病の撲滅が、新たな目標に組み入れられるのは確実な情勢である。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS)