外務省が出している12年のODAに関する国別データブックによると、11年度の中国に対する無償資金と技術協力の額の合計は約41億円に上る。ただ、これは外務省分であって、経済産業省や文部科学省などほかの省庁を合わせた数字はさらに跳ね上がる。
年間300億円も「贈与」
改めて外務省が出している12年版ODA白書をみてみると、12年の中国に対する無償資金協力は約1300万ドル、技術協力は2億8700万ドルの計約3億ドルに上る。つまり、約300億円にも及ぶ資金が中国に流れていることになる。
円借款は、中国が拒否しない限り、いずれ日本に回収される。しかし、無償資金協力と技術協力は「贈与」であり、日本には1円も返ってこない。
円借款の供与中止を決めた際、無償資金協力と技術援助が継続されたのは、黄砂、感染症、大気汚染などの対策や留学生を軸とした人材交流を深めて、日中両国の互恵的な関係を構築しようという狙いがあった。
だが、中国国内で発生する微小粒子物質「PM2.5」が流れ込むことに伴う日本国内での健康被害や中国国内に吹き荒れる反日の嵐をみれば、こうした思惑は完全に外れたといえる。無償資金協力や技術協力がどの程度効果を上げているのかは極めて疑わしいといえるのではないか。