中国・首都北京市【拡大】
ブランド服にスポーツカー
米CNNテレビ(電子版)によると、ぜい氏は世界の政財界の大物への突撃インタビューで人気があった。ぜい氏の名前を一躍有名にしたのが、10年11月に韓国ソウルで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会合後のバラク・オバマ米大統領(52)の記者会見だ。
「最後の質問は韓国プレスに与えたい」。こう切り出したオバマ氏に対し、真っ先に手を挙げ、立ち上がったぜい氏は「韓国人ではないが、アジアを代表して質問したい」と発言。オバマ氏は「公平に見て、韓国プレスの質問の番でしょう」とたしなめたが、「じゃあ韓国の記者たちがいいと言えば質問してもいいですよね」と食い下がり、“韓国メディアの質問の機会を奪ったアナウンサー”として中国のネット上で話題になった。
流暢(りゅうちょう)な英語を操り、ブランド物のスーツを着てスポーツカーを乗り回す姿は「新しい中国の顔」として若者たちの人気を集めていたという。
元政治局常務委員の影
ただ、ぜい氏が人気キャスターの地位を維持できたのは、番組を取り仕切る郭氏が“パトロン”として彼を支えていた点が大きかったとされる。その郭氏が先月、収賄容疑で拘束。ぜい氏は短文投稿サイト「ツイッター」で身の潔白を主張していたものの、郭氏の連行直後から捜査の手はぜい氏に及んでいると噂されていた。