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【RE-DESIGN ニッポン】吉野の恵みが生み出す「1000年和紙」 (2/3ページ)

2014.7.18 16:55

一つ一つ手作業で白楮についた傷や汚れを取り除く作業。福西和紙本舗では、家族総出で行なっている=2014年1月28日(提供写真)

一つ一つ手作業で白楮についた傷や汚れを取り除く作業。福西和紙本舗では、家族総出で行なっている=2014年1月28日(提供写真)【拡大】

  • 楮に桜・あけび・ねむ・トマト・藍・蓬・榊などの樹皮を炊きだして染色した草木染め和紙=2014年1月28日(提供写真)
  • 奈良県吉野郡吉野町国栖(くず)

 品質左右する水と空気

 これほど高品質の和紙を作るためには、「吉野の水と空気で漉く」というくらい、吉野の風土が欠かせない。

 福西和紙本舗では、まず材料である楮(こうぞ)そのものを自分たちの畑で育てている。そして刈り取った楮を蒸し、皮を剥いだ「白楮」を洗って天日干しし、2年間貯蔵して繊維を密にする。そして、吉野川の水で晒すことで楮の不純物を取り除くとともに繊維を固める。そして細かな汚れを手作業で一つ一つ取り除いた上で、草木の灰汁で煮て繊維を柔らかくする。工業的な和紙生産では苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)で煮ることが多いが、そうした手法はとらない。

 灰汁を洗い流し、繊維を樫の棒で打って柔らかくし、うつぎの木の樹皮からとった「ねり」(粘剤)を入れて紙を漉く。そして圧搾して水を絞り、天日干ししてやっと完成だ。「1000年」持たせるために、手間ひまをいとわない工程と自然素材にこだわっている。

 工程をみてもわかるが、和紙生産では大量の水を使用する。吉野の山々に降り注ぐ大量の雨は、豊かな森林で磨き上げられて軟質の美しい水となり、和紙生産を支えているのだ。すがすがしい空気の寒暖の変化、湿度の変化を読みきって、天日干しなどを行う。まさに吉野の自然が和紙を作っているのだ。

風土と一体のものづくり

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