風土と一体のものづくり
吉野では江戸時代から続く「山守」という独特の森林管理制度があり、長期にわたって「育林」を行い、持続可能な山林育成を行ってきた。この山林育成のおかげで良質な木材が採れるだけでなく、美しい水が磨かれ、和紙作りを支えてきた。まさに吉野は山とともに生きており、ここにしかない風土の中でモノづくりが育まれている。
福西和紙本舗の宇陀紙は最近、文化財修復以外にも、海外でアートや建築用に用いられることが増えてきているという。日本各地で受け継がれてきた自然と一体化した生活と、そこで育まれている独自のモノづくりには、世界に通用する価値が眠っているのだ。(COS KYOTO代表 北林功/SANKEI EXPRESS)
■きたばやし・いさお 1979年奈良県生まれ。現代に受け継がれる多様な素材や技術、人を「京都」の感性で融合し、発信する「COS KYOTO」代表。「TEDxKyoto」ディレクター。「宇陀紙」をはじめとする和紙は、COS KYOTOショールーム(京都市北区紫野上柏野町10の1)でサンプルを展示している。HP:cos-kyoto.com