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【RE-DESIGN ニッポン】西陣織 金銀「箔」の技、新たな輝き (1/3ページ)

2014.6.20 16:20

「引箔」を照明に仕上げていく様子。「箔」は扱い慣れた和紙よりもさらに繊細な素材のため、熟練の和風照明職人にも慎重な作業が求められる=2012年5月15日、京都市(中島光行さん撮影)

「引箔」を照明に仕上げていく様子。「箔」は扱い慣れた和紙よりもさらに繊細な素材のため、熟練の和風照明職人にも慎重な作業が求められる=2012年5月15日、京都市(中島光行さん撮影)【拡大】

  • 京都・貴船の料理旅館『右源太』に納められた「箔」の照明『十六夜』=2012年6月12日、京都市左京区(中島光行さん撮影)
  • 裁断を終えた「引箔」。落ち着いた黄金の輝きを放つ=2012年2月14日、京都市(中島光行さん撮影)
  • 0.03ミリという細さに裁断された「引箔」の糸。その繊細さが魅力だ=2012年2月14日、京都市(中島光行さん撮影)
  • 京都市の西陣エリア

 京都を代表する文化産業の一つ、西陣織。その製造工程は20を超え、各工程は専門の職人によって分業されている。そうした工程のなかには、一般にはあまり知られていないが、重要な役割を果たしている素材がある。その中の一つが「箔」と呼ばれる素材だ。「RE-DESIGN ニッポン」の第2回は、有名な西陣織を支える無名の素材「箔」を取り上げたい。

 先人たちの知恵

 弊社のショールーム兼オフィスがある地区は西陣にほど近く、昔から織機の音が響き続けている。この記事を執筆中の今も、隣からは「ガシャコン ガシャコン」と心地よいリズムを織機が奏でている。

 西陣織では豪華な意匠を施すために、金や銀を織り込んでいく。しかし、金箔や銀箔は薄く、本来であればとても織機の力に耐えられない。そこで弱い素材である箔を織り込んでいくために、先人たちは知恵を絞った。

 まず、楮(こうぞ)を漉(す)いた和紙に漆を塗る。そしてその上から箔を貼っていく。それを糸状に裁断することで、織りに耐えうる素材としていくのである。これは「引箔」と呼ばれる。場合によっては、色合いや柄を多彩にするために、硫黄を染み込ませたアイロンを用いて化学反応させていく。

素材の可能性

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