≪「選択肢なし」 中国依存浮き彫り≫
中国の食品会社による期限切れ食肉使用問題は、国内の外食産業や流通大手が、安価で大量に調達できる中国製食材に依存する構図を浮き彫りにした。
農林水産省によると、2013年に中国から輸入した農林水産物の総額は前年から約12%増の1兆2124億円で、米国に次ぐ2位。品目別では、チキンナゲットが含まれる「鶏肉調製品」が997億円で、金額ではタイに次いで2位だが、数量は22万1000トンで首位だった。
鶏肉製品の一部を中国から仕入れているセブン-イレブン・ジャパンは「中国製食材が直ちに信じられないとはならない。自分たちの目でしっかり確認していく」(広報担当者)と、慎重に影響を見極める考えだ。
中国からは「冷凍野菜」の輸入も750億円に上り、相手地域別でトップだ。ほかには「生鮮野菜」や「乾燥野菜」も多く輸入されている。吉野家ホールディングスは「吉野家」で中国産のタマネギを使用。土壌が日本と似ており、調達量や鮮度も考慮すると「今のところ中国しか選択肢がない」と明かした。(SANKEI EXPRESS)