≪「1.5兆円の財産押収」と報道≫
香港フェニックステレビは7月30日、中国当局が、最高指導部元メンバーで重大な規律違反で調査を受けることが決まった周永康氏本人と家族から900億元(約1兆5000億円)相当の財産を押収したと報じた。別のメディアを引用する形で伝えた。
周氏の調査決定に関する29日の発表は、周氏に共産党員への呼称である「同志」を付けず呼び捨てにしており、党中央は周氏の党籍剥奪や刑事責任追及に向けた準備を進めているとみられる。
一方、ロイター通信は指導部に近い関係者の話として習近平指導部が周氏の調査について、江沢民元国家主席(87)と胡錦濤前国家主席(71)の同意を得ていると伝えた。中国メディアによると周氏の家族は、周氏の政治的な影響力を背景に石油、不動産、金融などの分野で事業を展開、巨額の利益を得ていた。息子は「違法経営」の疑いで逮捕が決まっていると報じられており、周氏は収賄などの犯罪に問われる可能性がある。
中国各紙は30日「トップのトラが不正でおりに閉じ込められた」(英字紙チャイナ・デイリー)などの見出しを付け、一斉に周氏批判を展開。習指導部の意向を受けた報道とみられる。(共同/SANKEI EXPRESS)