アルゼンチンの債務返済をめぐる交渉が7月30日、決裂した。2001年の債務不履行(デフォルト)時の全額返還を求める米ヘッジファンドとの協議が不調に終わり、アルゼンチンは13年ぶりに事実上のデフォルト状態に陥っている。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは、アルゼンチン国債を債務不履行の一種である「選択的デフォルト」に格下げした。
一方、アルゼンチンのアクセル・キシロフ経済財務相(42)は記者会見で、すでに利払いのための資金をニューヨークの銀行に預けていることを理由に「デフォルトではない」と強調した。
2001年のデフォルト後、海外債権者の約9割は全額返済をあきらめて債務再編に応じたが、一部の米ヘッジファンドは全額返済を求めて提訴。米裁判所は6月、ヘッジファンドに全額返済しない限り、国債利払いを認めないとの判断を下していた。(ワシントン 小雲規生/SANKEI EXPRESS)