ロシア・首都モスクワ【拡大】
欧米メディアは、こうした制裁措置にロシアのウラジーミル・プーチン大統領(61)が黙っていないだろうという見方で一致する。米紙ワシントン・ポスト(WP)の7月30日付社説(ウェブ版)は「西側は傷ついたプーチンがさらに攻撃的になることへの備えを」との見出しを掲げ、プーチン大統領の反撃への警戒を呼びかけている。
WP紙は「プーチン氏は二重の失敗に直面している」として、欧米によるロシアの銀行や石油会社への制裁と、彼の代理である武装勢力を後退させている軍事的敗北を挙げ、この失敗は「プーチン氏の大統領職を脅かしかねない状況だ」と分析する。経済制裁による経済の失速とロシアの孤立を懸念する大物実業家たち。そして、親露派への支援を続けるよう求めるナショナリストたち。両者の間に立つプーチン氏が厳しい立場に置かれていることは明白だ。