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ロシアに送った好意的メッセージ (3/3ページ)

2014.8.10 07:50

ウクライナ・クリミア半島。※2014年3月18日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は首都モスクワのクレムリン(大統領府)での演説で、ウクライナ南部クリミア自治共和国と特別市セバストポリのロシア連邦への併合を宣言した。

ウクライナ・クリミア半島。※2014年3月18日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は首都モスクワのクレムリン(大統領府)での演説で、ウクライナ南部クリミア自治共和国と特別市セバストポリのロシア連邦への併合を宣言した。【拡大】

  • 作家、元外務省主任分析官、佐藤優(まさる)氏(共同)

 「日本は米国に言われて対露追加制裁に付き合わざるを得ないのでしょうけど、本当にそれが日本の国益に合致するのでしょうか」という問いかけを行っている。ひとことで言うと、ロシアは日本との関係悪化を望んでいない。

 カギ括弧の意味

 もっとも日本側も今回、ロシアに好意的シグナルを贈っている。それは、クリミア「併合」とカギ括弧を付けたことだ。併合とは他国の領土を非合法に自国領にすることだ。ロシアはこの言葉に強く反発している。従来、日本政府は併合にカギ括弧をつけていなかった。7月17日に岸田文雄外相がキエフでウクライナのヤツェニューク首相と会談したときの外務省HPの記録では、岸田首相が<クリミアの併合など力を背景とする現状変更は決して容認できない>と述べたと記している。ここには併合にカギ括弧はついていない。

 外交の世界でカギ括弧は、「文字通りではなく“いわゆる”」を意味する。クリミア「併合」という表現で、日本政府は、本音では併合と思ってるわけではありませんよ、というシグナルをロシアに送ったと筆者は見ている。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優(まさる)/SANKEI EXPRESS

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