今回の制裁の最大の特徴は、EUがこれまで回避してきた対露経済制裁に踏み込み、それがエネルギー分野を含む内容だったことだ。EUが天然ガス輸入の3割をロシアに依存するなか、5月にイタリアで行われたG7(先進7カ国)エネルギー相会合では、G7はエネルギー分野での対露制裁を見送った。ロシアを代替するエネルギー供給国は事実上ないとの認識を踏まえた結果だった。
EUに6割依存
しかし7月の制裁は、そのエネルギー分野に踏み込んだ。EUは、ロシアへの依存度が高いガス分野を避け、かつ契約済みの油田開発計画の凍結などには踏み込まないことで、制裁の導入を決めた。7月18日にウクライナ東部で発生したマレーシア機撃墜事件で、オランダや英国などから多くの犠牲者が出たことなどが、EUの決定を後押しした。