中国では代替できず
ただ今回の決定は、欧米の石油大手にとっても打撃となる。米エクソンモービルは、制裁対象のロスネフチと共同で、シェールオイル、北極海開発を進めていたほか、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル、英BP、仏トタル、ノルウェーのスタトイルなど、各国企業が軒並みロスネフチや、同様に制裁対象となったノバテクなどと共同で、北極海開発やシェールオイル開発計画を進めていた。英BPなどは、ロスネフチの株式の約2割を保有し、それが自社の利益の2割を生んでいたといい、ロシア事業の見直しは打撃となる。
そのため今回の制裁は、ロシア側でも深刻な影響を懸念する声が出ている。ロシア国営通信は、既存の油田・ガス田の生産維持や新規開発に向けては「海外の技術や経験が不可欠」で、「外国企業との協力が困難になれば、多くの開発計画の実現が難しくなり、事実上すべてのロシア企業に影響を及ぼす」との専門家の指摘を紹介した。
ロシアでは、掘削用機器などを「すでに中国から入手しており、制裁の影響は限定的」との声も出ているが、中国は北極海開発などでの実績は事実上なく、中国が欧米を代替する可能性は極めて低い。(国際アナリスト EX/SANKEI EXPRESS)