米ミズーリ州セントルイス郊外のファーガソン【拡大】
「強盗」映像公開で再燃
警察と市民の対立が激しくなる中、ミズーリ州のジェイ・ニクソン知事(58)は14日、急遽(きゅうきょ)治安トップを州高速道路警察隊のロン・ジョンソン隊長(黒人)に交代させた。ジョンソン隊長は住民との対話路線に転じ、15日にそれまで警察が拒んでいた射殺した警察官の氏名を公表。勤続6年の白人、ダレン・ウィルソン氏(28)だと明かした。しかし一方で、射殺される直前にブラウンさんが近くのコンビニエンスストアでたばこの強盗を働いたとする防犯カメラの映像も公開。住民は射殺の事実を正当化しようとする行為だと反発し、沈静化していた抗議デモが再燃する可能性が出てきている。
ニクソン知事は「ここは米国だ。戦場のような状態は受け入れられない」と強調するが、事件は人種差別問題の解消が今なお遠い米国の現実をあらわにした。(SANKEI EXPRESS)