エボラ出血熱の感染状況=2014年8月13日現在、世界保健機関(WHO)による。※死者は感染例、疑い例に含まれる。【拡大】
「けしからぬほどに対応が遅い」。米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は8月15日の社説で、WHOを痛烈に非難した。現地のWHOアフリカ地域事務局が「無力で統制が取れていない」と指摘。「ようやく重い腰を上げたジュネーブの本部も予算不足に阻まれ、有能な人材も不足している」と付け足した。
今回のエボラ熱流行は昨年(2013年)末にギニアで感染が始まり、今年3月にエボラ熱と確認された。WHOのフクダ事務局長補は4月上旬に「完全に封じ込めるまであと2~4カ月かかる」との見解を示したが、感染はむしろ拡大の一途をたどっている。
当初から事態を深刻視していたMSFは、これまで何度もWHOに警戒を強めるよう呼び掛けたが、反応は常に鈍かったという。MSFのリュー会長は15日のジュネーブでの記者会見で「かつてない状況に直面しているのだから、WHOは医療専門家をもっと現地に派遣するなど対応を強化し、危機を乗り越える上で指導的な立場を取ってもらいたい」と注文した。(共同/SANKEI EXPRESS)