のろのろと台風11号が日本列島に接近する中で、鶴岡八幡宮のぼんぼり祭が開かれた。8月6日から9日まで、お天気とにらめっこしながらの4日間だったが、境内には大小約400基のぼんぼりがずらっと並び、夕方になるとひとつひとつ、ろうそくの灯がともされていった=写真。
ぼんぼり祭は1938(昭和13)年に始まり、今年で76回目。130年の歴史を持つ鎌倉の海水浴場はかつて、いま以上にたくさんの人でにぎわっていた。「少しでも多くの人が境内を訪れ、鎌倉の文化に親しんでもらえるように」と鶴岡八幡宮が主催し、当時の鎌倉ペンクラブ(久米正雄会長)や鎌倉在住の名士が協力したという。
その文化的伝統はいまも引き継がれ、鎌倉にゆかりの著名人が揮毫(きごう)した書画がぼんぼりに仕立てられている。作家や詩人、画家、政治家などのほか、人気タレントや芸能人のぼんぼりも少なくない。