自然保護活動家のイアン・クレイグ氏は米CBSニュースに「中国では象牙人気が大変なことになっており、象牙の90%はケニアのナイロビ空港やケニア港から中国人によって中国に運ばれている」と説明。ウィッテマイヤー准教授も中国での高い需要が「罪を犯す危険性を承知でゾウを殺す行為につながっている」と憤慨する。
国際的な非難の高まりを受け、中国政府は今年1月、「人民の意識を高め、野生生物の不正取引と戦うわが国の決定を広く知らしめる」として、国内で押収した象牙6トンを破棄するセレモニーを実施。香港でも5月、過去に押収した象牙28トンを今後2年間で焼却処分にすることを決めた。ケニアでは最近、厳しい反密猟法が制定され、ある業者が懲役7年の刑を言い渡されている。
しかしCBSは、人口13億人の中国で増え続ける中産階級が闇市場で象牙価格を暴騰させていると報道。中国の急激な経済発展で中産階級が増える限り、密猟はなくならないと指摘している。(SANKEI EXPRESS)