国境超えエラスムス教育
モゲリーニ氏は1973年6月、ローマ生まれ。父は映画監督のフラビオ・モゲリーニ氏(1922~94年)で、ローマ大学で政治学を学んだ後、左派政党の青年組織の活動に参加し、2007年に発足した民主党で指導部に入った。08年の下院選で初当選し、今年2月、レンツィ政権で外相に就任した。2人の娘の母親でもある。
上級代表指名を受けて、モゲリーニ氏はブリュッセルのEU本部で「私たちは(欧州統合という)夢を実現させた。この夢を悪夢に転じさせないよう注視していかなくてはならない」などと語った。欧州の一体感を身をもって経験したエラスムス世代らしい発言だった。
エラスムス世代とは、「愚神礼讃」などで知られるルネサンス期の人文主義者、エラスムス(1466頃~1536年)をもじったエラスムス計画に由来する。1987年に始まったこの計画は、国をまたいだ複数の大学が相互に単位を認定し合うことで、若い人たちのEU内での交流を促し、国境を超えた地域連携やEUの経済力強化と加盟国間の統合促進を図るのが目的だ。当初は3000人程度しか参加者はいなかったが、現在では100万人以上の学生が参加し、4000以上の大学で学んでいる。そして、エラスムス世代とは主に30代後半から40代後半を指す。