LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)支援活動に取り組み、これまでに3冊の本を出版した東小雪さん(左)と、一般社団法人「Get_in_touch」理事長の東ちづる=2014年8月13日(山下元気さん撮影)【拡大】
最初に出合ったのは、昨年の「TSSA」授与式。司会をしていた彼女は笑顔だが、なにか陰りがあると感じた。けれどもデリケートなことだろうからと、あえて聞くことはしなかった。
その後、彼女の3冊目となる最新刊『なかったことにしたくない』を読んで、重いベールの内を知ることになったのだ。
先に刊行された『レズビアン的結婚生活』(増原裕子さんと共著)は、それぞれの思春期、周囲との軋轢(あつれき)と孤独、そして運命の出会いから試練を乗り越えてのプロポーズを経て、TDR史上初の同性婚挙式に至るまでの軌跡がビビッドに描かれたコミックエッセーだ。2冊目の『ふたりのママからきみたちへ』では、子供を迎える準備を始めた2人が、素朴な疑問から普遍的なテーマまで、Q&A方式でつづった。
ところが、最新刊は決してサクサク読み進められる本ではない。性虐待、タカラジェンヌ時代のパワハラ、レズビアンとしての生活。自分の体験を「なかったことにしたくない」との思いからありのままに告白する。