≪「対ロシア強硬派」が人事の鍵≫
欧州連合(EU)次期大統領にポーランドのトゥスク首相が決まった人事の鍵は、ウクライナ危機をめぐるロシアに対する姿勢だった。
帝政ロシア、ソ連に支配された過去を持つポーランドのトゥスク氏は対ロシア強硬派。伝統的にロシアに融和的なイタリアのモゲリーニ外相が次期外交安全保障上級代表に指名されたことで、バランスが取られた。
トゥスク氏のEU大統領選出は、2004年にEUに加盟した旧共産主義国のポーランドなど東欧諸国とバルト3国の発言力が増している現状を映し出した。
トゥスク氏は、ロシアへの本格的な制裁発動を繰り返し求めてきた。弱腰だったドイツを「ロシアの天然ガスに依存していることで、欧州の主権が制限されている」と批判。北大西洋条約機構(NATO)軍のポーランド常駐も訴えた。
一方、モゲリーニ氏については東欧・バルト諸国から「ロシアに軟弱だ」との批判が残る。
モゲリーニ氏は8月30日、上級代表に指名された後の記者会見でロシアに対する姿勢を問われ、「あらゆる欧州市民の期待に応える」と述べ、弱腰との懸念払拭に努めた。(共同/SANKEI EXPRESS