英国からの独立の是非を問う住民投票を18日に控えたスコットランドでは、独立を求める意見が急速に勢いづいていた。住民たちが独立に傾斜し始めたのはなぜか。「運命の日」が近づいたスコットランドの主要3都市を駆け足でめぐり、その答えを探した。
「革命が起こる」
「一生に一度のチャンスがやっと到来した」
スコットランドの最大都市グラスゴー中心部。独立派の事務所を訪れると、女性運動員のリズさん(75)が興奮気味に語った。独立運動に30年以上携わってきたという。
スコットランドは、水産業などの伝統的な産業に加え、再生可能エネルギーや石油に恵まれた豊かな場所だ。独立すれば税金をロンドンに送る必要はなく、北欧のような手厚い社会保障や福祉が整った非核国家をつくることができる。リズさんは、そうした主張が浸透して独立派支持が急伸したと理由を説明した。