スペイン・カタルーニャ自治州バルセロナ【拡大】
しかし、ここ数年、欧州危機の影響で緊縮財政を進める中央政府への反感や、税制面での不公平感を背景に急速に独立志向が高まった。カタルーニャ自治州は産業が発達して比較的裕福で、面積はスペインの6%余に過ぎないが国内総生産はほぼ2割を占めており、州からの税収が貧しい地域の救済に使われているという不満も住民たちの中では大きい。スコットランドの動きに呼応して、「カタルーニャの日」の今月11日にはバルセロナで180万人が参加して住民投票実施を求めるデモを行った。
今月初めの世論調査では、自治州の目指すべき方向として「さらなる自治権拡大」が42%で、「独立」(27%)、「現状維持」(19%)を上回っている。しかし、もし住民投票が行われた場合の結果は、弾み一つでどうなるかは不明だ。(SANKEI EXPRESS)
■カタルーニャ自治州 スペイン本土を構成する17の自治州の一つ。州都は1992年の夏季五輪開催地、バルセロナで、面積は日本の九州よりやや狭い約3万2000平方キロ(スペイン全体の6.3%)。人口は約740万人でスペインの約16%を占める。スペイン語とともに独自言語であるカタルーニャ語が公用語として認められている。