登録制のボランティアが新宿2丁目の店にコンドームを配達する「デリバリーボーイズ」と、飛び入り参加の一般社団法人「Get_in_touch」理事長の東ちづる(左)。今後、活動のためのクラウドファンディングを予定=2014年9月5日、東京都新宿区(山下元気さん撮影)【拡大】
300軒以上の飲食店などが軒を連ねるアジア最大のゲイタウン、東京・新宿2丁目で、HIVやエイズに関する情報を発信しているコミュニティーセンター「akta」。気軽に立ち寄って、待ち合わせや休憩にも利用できるフリースペースでもある。そのユニークな活動を取材した。
感染者は減ってない
aktaの勉強会に参加したのは昨年の冬だった。「ゲイの皆さんの集いにおじゃまする」と漠然と考えていたら、全く違って、いろいろなセクシャリティーの人がいた。大学教授や官庁の人も参加しており、肩書や関わり方もさまざまだった。深刻なテーマを分かりやすく説明し、忌憚(きたん)ない意見を出し合う。和気藹々(あいあい)とした勉強会で、正直驚いた。
「コミュニティーセンター」とは何なのか? スタッフの佐久間久弘さんによると、HIV感染が広がった欧米で、ゲイの当事者たちが予防法や検査ができる場所といった必要な情報を提供するため立ち上げた活動だそうだ。