登録制のボランティアが新宿2丁目の店にコンドームを配達する「デリバリーボーイズ」と、飛び入り参加の一般社団法人「Get_in_touch」理事長の東ちづる(左)。今後、活動のためのクラウドファンディングを予定=2014年9月5日、東京都新宿区(山下元気さん撮影)【拡大】
そのなかのひとつ「デリバリーボーイズ」は、毎週金曜日にボランティアがおそろいのキュートなつなぎを着て、新宿2丁目のゲイ関連の飲食店などに無料のコンドームを届ける活動だ。「コンドームがあたりまえのようにある環境づくりを目的にしている」と、リーダーの木南拓也さん。カラフルでおしゃれなコンドームは100種類以上。「最初のころは、盛り下がってしまうからやめてくれというお店もあった」というが、10年間で信頼関係が築かれ、情報交換ができるようになった。現在は150軒を超える店舗に配っているという。「aktaを知っている人はコンドームの使用率や購入率が高い」というデータが、その成果を物語っている。
コミュニティーの中から人へ。そしてコミュニティーを取り巻く社会へと、HIVやエイズへの理解がジワジワと伝わっていると感じた。
多様なセクシャリティー、多様なセクシュアルヘルス(性の健康)について当たり前のように知ることができる社会が、偏見や差別のない、誰もが自分らしく暮らせる社会なのではないだろうか。(女優、一般社団法人「Get in touch」理事長 東ちづる/SANKEI EXPRESS)