王会長は2位(資産額242億ドル)にランクを下げた。この長者番付では、トップ10のうち、半数にあたる5人がIT系企業の経営者。絶好調だった不動産市場が停滞し、そこに流れるはずだった巨額の資金がIT系企業に流れるという中国の現状を示す結果となった。
1999年、浙江省杭州市のアパートの一室で、英語教師だったマー氏と18人の創業者によって設立されたアリババは、企業間の電子商取引を助けるマッチングサイト「アリババドットコム」が大成功。2000年には中国の企業家で初めて米経済誌フォーブスの表紙を飾った。その後、ネット通販を本格化させ、国内外で事業を飛躍的に拡大し、今日に至っている。
9月23日付米誌タイム(電子版)は彼から学べる人生訓として「素晴らしい仕事を成し遂げただけでなく、15年前から夢を持っていた」「先のことは誰にも分からない」「成功をめざす若い人や弱い人を支援している。彼らはいずれ大物になり、世界を変えてくれる」との発言を紹介し、彼が時代の流れを読む先見性や長期でビジネスをとらえる才能にたけていると分析。