オバマ米政権は、イスラム国が米国にとって直接の脅威に当たるとの判断から、自衛権の行使が認められるとして強行突破を図る構えだ。しかし、シリアはイラクのように米国に空爆を求めたわけではない。
国連憲章では、個別的または集団的自衛権の行使を除き、安保理決議を伴わない武力行使は違法とされる。今回は米国が安保理決議というお墨付きを得ようとしても、常任理事国のロシアが拒否権を行使するのは必至だったため、決議採択をあきらめた。実際、ロシア外務省は23日の声明で、「シリア政府の明確な合意や安保理の決議を経ずに実施した国際法違反で侵略行為」と批判した。
イスラム国は8月から9月にかけ、米国人ジャーナリスト2人を惨殺し、その映像を公開。オバマ政権にとっては、イスラム国の脅威が自衛権行使を迫られるほど差し迫っていることをどこまで具体的に示せるかが、国際的批判を封じる上で重要になる。(SANKEI EXPRESS)