銀行員時代には御嶽山の麓の長野県木曽町の支店で支店長を務め、地元商店街にも頻繁に顔を出したという。書店経営の女性(37)は「ニコニコした笑顔が印象的。支店に行くといつも一番奥から声をかけてくれた。あの笑顔はもう見られないんですね」。
また、長野県松本市の無職、横田和正さん(61)は山登りを楽しむ一方、景観保護にも力を入れてきた。
近くに住む友人の金井保志さん(67)によると、口数は少ないが、大好きな山の話になると冗舌になった。「美ケ原高原パークボランティアの会」に所属し、登山者のガイドをする一方、景観保護のための清掃登山も行っていた。金井さんは「根っからの山好きだった人が犠牲となり残念。これも運命だったのだろうか」と肩を落とした。
岐阜市の会社員、三浦勇さん(45)は、同僚3人と一緒に御嶽山に出掛け、巻き込まれた。悲報を知った勤務先の上司は「ただ、ただびっくりした」とうちひしがれた様子だった。