長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん、3067メートル)の噴火から3日目を迎えた29日、長野・岐阜両県警と消防、自衛隊は550人体制で、山頂付近の登山道に残された登山者の救助活動を再開した。
快晴の下、噴火した御嶽山の頂上だけが雪のように火山灰に覆われ、まるで月面のような異様な姿をさらしていた。29日午前、上空からヘリコプターで見ると、自衛隊員や警察官らが懸命に捜索活動を続ける様子がうかがえた。
山頂付近にある神社や山小屋の周囲を集中的に捜索。グリーンの迷彩服の自衛隊員、警察官は薄ブルーと黄色の出動服姿だった。それぞれがヘルメットと白いマスクを着用し、かがみ込んで灰を掘ったり、救助した人を毛布にくるみ、担架に乗せていたりする光景が見られた。
噴火から2日が過ぎても、火口からは白い煙がもくもくと高く上がっていた。山肌を覆う灰は太陽に照らされて乾燥し、ところどころにひび割れが生じていた。
神社の社務所の屋根には噴火で噴き上げられた岩が転がったまま。山小屋も岩石の直撃を受けたのか、屋根が大きく壊れているところもあった。