中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区の区都ウルムチ市【拡大】
【国際情勢分析】
「もしスコットランドが中国の一部だったら、(独立運動を主導したスコットランド行政府首相の)サモンド氏と彼の支持者たちは、とっくに投獄されていただろう」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)。9月23日に中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチ市の中級人民法院(地裁)が国家分裂罪でウイグル族学者のイリハム・トフティ氏(44)に無期懲役などの有罪判決を下したことを受けて、欧米のメディアは「中国は自滅の道を進んでいる」と批判を強めている。
融和訴えたイリハム氏
北京の中央民族大学で教鞭をとっていたイリハム氏は今年1月、公安当局に拘束された。イリハム氏はウイグルの分離独立論者ではなく、むしろ中国の圧倒的多数派である漢族とウイグル族の融和を訴えていた。
あごひげや断食、ウイグル語といった伝統文化の規制が、いっそうウイグル族の反発を招いている-。イリハム氏はこうした中国の抑圧政策を批判していたのだ。