インドを訪問中の中国の習近平国家主席(61)は18日、ニューデリーでインドのナレンドラ・モディ首相(64)と会談した。会談後の共同記者会見でモディ氏は、両国が領有権を争うカシミール地方などで中国人民解放軍の越境行為が続いていることに懸念を表明、領土問題への強い姿勢を示した。経済協力では、中国が5年間で200億ドル(約2兆1700億円)を投資すると発表した。
「国境地域で起きていることに懸念を表明した。問題の解決が必要だと申し上げた」
会見でモディ氏は、厳しい表情でメモを読み上げ、それを見守りながらペンを走らせる習氏の表情は硬かった。
インドのメディアはこのところ連日、インド政府当局者らの話として、カシミール地方で中国軍が実効支配線を超えて、インド支配地域に侵入していると伝えている。中国軍は道路を建設し、両国軍が対峙(たいじ)する事態になっており、モディ氏が、こうした越境行為を非難したのは間違いない。