【BOOKWARE】
本好きにはいろいろなタイプがいる。書棚をきっちり整頓する者、さまざまな本をあたりかまわず雑然と積み上げておきたい者、雑誌のバックナンバーにこだわる者、やたらに古本に溺れる者、辞書や図鑑に執着している者、応接間だけに分厚い本を飾りたがる者…。いろいろタイプはいるのだが、共通しているのは、みんながみんな「本フェチ」だということだ。
フェティシズムとはモノやヒトを“物神”にしたがることをいう。もともとは呪物信仰や物神崇拝をさす宗教用語だったのだが、20世紀ではコモディティ一般のフェチもさすようになった。石にも釣り道具にも、万年筆にもガラス器具にもフェチがある。
本にもそれがおこっている。本フェチの大前提にあるのは、紙が束ねられて綴じてあること、そこに文字(活字)がひそんでページネーションをおこしていること、このこと自体に対するフェチである。つまり「束」と「頁」が好きなのだ。ここまではまちがいない。ところが、ここから各種のフェチが派生した。