【アートクルーズ】
20世紀初頭のエコール・ド・パリで35歳の若さで早世し、「悲劇の画家」として伝説的に語られてきたアメデオ・モディリアーニ(1884~1920年)。その作品を位置づけ直す企画展「モディリアーニを探して アヴァンギャルドから古典主義へ」が4月12日から、ポーラ美術館(神奈川県足柄下郡箱根町仙石原)で始まる。日本人にもファンの多い、首を傾け、瞳が描かれていない人物像の魅力はどこから来るのか。謎解きの糸口が垣間見えるかもしれない。
イタリアで暮らす夢
最初に、企画展を理解するうえで、ポイントとなる言葉を紹介したい。モディリアーニに好かれ、何度もモデルを務めたポーランド人女性、ルニア・チェホフスカの回想だ。Ambrogio Ceroni(アンブロージオ・チェローニ)の著書「Amedeo Modigliani,Peintre:suivi des “souvenirs” de Lunia Czechowska」(1958年)に出てくる。