牛リブロース、ジュワッ
例えば「牛リブロース炭火焼き」は300グラムという大きさに驚かされるメーンにふさわしい一品だ。豪州産の赤身肉を使い、炭火で表面をかりっと焼き上げたあと、じっくり中まで火を通す。
味付けは塩、コショウのみ。仕上げにはスペイン屈指の高級エキストラバージンオイル「ダウロ」を振りかける。実はこのオリーブオイル、ノーベル賞の受賞ディナーの席で10年以上も採用されているというから、世界最高と言っていい。
赤身肉は硬いのでは、という固定観念はナイフを入れたとたん覆された。驚くほどさっくり切れる。大きなかたまり肉を一口頬張れば、ジュワッと肉汁があふれ出る。やわらかさが持ち味のサシが入った霜降り肉とは対極。赤身のうまみが存分に味わえ、赤ワインが進むこと請け合いだ。
「驚き」のパエリア
炭火焼きがメーンの店ではあるが、オーナーの実家が寿司屋ということもあり、卸売市場で仕入れた新鮮な魚貝も得意としている。