中国は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で領海侵犯を繰り返し、力によって尖閣を奪い取ろうとする意志を隠さない。東シナ海では、中国軍による挑発、威嚇行為が多発し、最近でも5、6月に中国軍戦闘機が自衛隊機に異常接近するなど不測の事態に発展しかねない、軍事的常識を逸した行動も躊躇(ちゅうちょ)しないでいる。南シナ海に目を転じれば、スプラトリー(中国名・南沙)諸島の領有権をめぐって東南アジア諸国と対立を深めている。
こうした力による現状変更の試みを非難する日本の発言力が強まれば、中国のいびつさはより鮮明になり、国際社会で中国脅威論が高まることは不可避だ。中国は最もそれを恐れているだろう。
中国が今後、日本の常任理事国入りを阻止するため、経済援助の見返りに改革賛同国を切り崩したり、慰安婦問題など歴史認識を持ち出し、日本を貶(おとし)めようとしたりすることが予想される。日本政府はこうした抵抗を押しのけ、過去から将来にわたる国際貢献を強調していく必要がある。その第一歩が9月25日の国連総会の一般討論演説だった。